SAR衛星
電波を使って地球を観測する地球観測衛星のひとつです。SARはSynthetic Aperture Radar(合成開口レーダ)の略称で、マイクロ波と呼ばれる電波を地表に照射し、その反射波を解析することで地形や物体を観測します。太陽光を必要としないため、夜間でも観測が可能です。
マイクロ波の周波数の違いにより、透過するもの、反射するものの調整が可能なため、雲の多い悪天候でも対象物を観測できるほか、任意の障害物(木の葉など)を透過することもできます。とくに、災害時の被害状況の把握や、農業などの資源管理、道路や建造物の保守点検などに活用されています。
ただし、SAR衛星の観測結果はモノクロ画像となるため、フルカラーで詳細な地表データを取得できる光学衛星と組み合わせて運用されることが一般的です。